税理士の経営・財産・相続トピックスVol.015「人件費を比較する」
年末になりますと、賞与や年末調整、従業員さんの給与に関する話題が多くなってまいります。
「うちの人件費は高いかな〜、どう思う?」とご質問いただくことがございます。
さらに「他の診療所と比較してどう?」と続きます。
私は「そうですね、他の同じ診療科の診療所と比較して人件費率は明らかに高いです。
しかし、人件費としては高くないと思います。」とお答えしました。
先生から「それ、どういうこと?」と聞かれました。
「先生の診療内容であれば、常勤のスタッフ構成が必要ですから、
一般的な指標と比較したら人件費率は高くなります。
でも、1人あたりの人件費は相場平均額と比較しても大差ありませんから…」
比較の場合には、数値の絶対値ではなく、差の要因がポイントです。
過年度比較、他者比較、基準値比較、目標値または予算実績、
様々な差異の要因を見ていただくと、
その要因の中に経営の特徴とその変化が見えて来ます。
次への展開のヒントになれば幸いです。
今年も1年間有難うございました。来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
(2014年12月1日 税理士法人日本経営 代表社員税理士 丹羽修二)
本稿は一般的な内容を分かりやすく解説したものです。実際の税務・経営の判断は個別具体的に検討する必要がありますので、税理士など専門家にご相談の上ご判断ください。本稿をもとに意思決定され、直接又は間接に損害を蒙られたとしても、一切の責任は負いかねます。
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